私たちは、怒らなければいけない 4
証言では 共通して Cという元職員の名が出てきます
体育系大学出身で 屈強な体躯をもつ Cは
事件の前には退職していた元職員で
なめかた
2011年に入職した 行方被告に仕事を教えていました
Cは「入所者がしてくるんだから 制止のため仕方ない」 と
入所者に対し 殴る・蹴るといった行為を繰り返していたとされます
入所者の首を絞めて 失神させては 顔を叩いて覚醒させるCに
行方被告は「すごい」と思った と 話しています
行方被告は「暴力をしないで 支援する自分は 馬鹿みたいだ」 と
暴行を正当化するようになり
さらに
「自分で被害を訴えられる 3人の入所者以外全員に暴行するようになった」と 話します
さらに Cは
「痕が残らないように 腹部を狙う」
「話せる入所者にはやらない」
「通報する可能性のある職員には見られないようにする」
「他の職員が行った虐待行為について秘密にする」 などの”ルール”を徹底し
他の職員も これを”Cイズム”などと呼んで 実行するようになります
仲間内で飲みに行き LINEで連絡を取り合うなど
あたかも「暴行のサークル」のような関係ができたことがうかがえます
もしかしたら 彼らは「自分たちの暴力が 施設をパニックから救っている」 と
自讃的に考えていたのかもしれません
一方
虐待行為を直接 行なっていない職員は
暴力が横行していた実態について
「知らなかった」
「聞いたことはあるが 見たことはない」 とし
現場リーダーだった職員も
「私たち 上に立つ者がいない時に行われていた」 と 証言しています
しかし これほどまでに広範囲に虐待が行われている中で
気づかないなんてことがあるでしょうか
今回の事件についても
被害者の様子がおかしかったことは
多くの職員が気づいています
「知らなかった」のではなく 「深く追求しなかった」「見て見ぬふりをした」
と 考えるほうが自然です
(本当に気づかなかったのであれば それはそれで 資質が疑われます)
千葉県の立入調査では 同法人全体で職員11人が 入所者23人に対して
虐待を行っていたと認定されました
このような環境下で 暴力に晒されていた
入所者の悔しさ そして 命を奪われた男性とその家族の無念を思うと言葉もありません
なめかた
養育園2寮では 行方被告 職員A Bを含め
虐待を行っていた職員5人が 懲戒解雇
施設長は懲戒処分ののち 自主退職しています
その反面 死亡男性のケース以外の暴行容疑で書類送検された職員9人は
すべて 不起訴となり 法的な責任を問われたのは 行方被告一人でした
私たちは この現実をどう考えればいいのでしょうか
続く 6月号の発刊までお待ちください
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コメント
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殺人サークルか?
完全に麻痺してるよ!
昨日テレビで職員さんも、利用者さんも負担のない方法での介護の番組
放映されていた。
殺人や、虐待するひとはわずかだろうけど、みんな同じ事を
してると思うひも出て来る。
絶対あってはならない事件。
二度と繰り返して欲しくない(~_~;)
投稿: のらデジ | 2015年6月25日 (木) 05時30分
殴る蹴る、見つからなければいい…なんて
話せる人にはしない…だと!!
ふんと最低(*`へ´*)
しかし、人間って怖いね
一人だと出来ないことも
集団になると麻痺して平気になる
許せないわ!
投稿: ちめの | 2015年6月25日 (木) 09時06分
このような体質は昔からあるのです
知的障がい者というだけで 裁判は不利になるケースが たくさんあるんです
理解のある弁護士さんが必要ですね
投稿: カブ | 2015年6月25日 (木) 18時30分