蝦夷地の山里の近くに一人の猟師が住んでいました。
猟師は鹿を追って険しい渓谷の川をさかのぼって行くうちに方向を見失い、
自分がどこにいるのか分からなくなってしまいました。
気がつくと、あたりは一面の桃の林でした。陽光で桃の花は輝き、まわりの林は
芳しい香りにつつまれ、その美しいことはたとえようもないほどでした。
猟師がさらにそこを進んで行くと、川の水源の山に至ったのです。
そこには小さな穴が開いていました。
猟師は長身の銃を置いて、惹かれるままにこの穴に入って行きました。
穴は始めは極めて狭く、やっと通れるくらいでした。
やがて、急に目の前の景色が開けて、美しい田園の広がる村に出ました。
池や川はきれいな水をたたえ金色に輝いていました、竹や松が繁茂する
のどかな平和な村でした。村人達は外界と変わらない普通の服を着ており、
仲良く暮らしていて、親切でした。
人々は猟師を温かく迎えてくれたので、夢のような日々を過ごしました。
この村の人たちの話では、「弥生の時代に乱を逃れて、一族郎党を率いて
この地にやってきました。それ以来ここから外へ出たことがなく、外の世界とは
断絶して暮らしてきました。今がどんな時代か知りません」という。
その後、江戸の時代があったことも知らなければ、中国やアメリカのことも
何も知りません。猟師がその後のことを聞かせてやると、みな一様に驚くばかり
でした。
夢のような毎日を過ごすうちに、家族のことが気になりだしました。
とうとう猟師は家に帰ろうと思うようになったのですが、村人たちは、
猟師に向かって、この土地のことは外の世界の人々に語らないほうがよいと
忠告し、猟師を送り出したのでした。
すると
夜もすっかり更け 鳥獣や蟲までも眠りについています
あたりは静寂を保っています
猟師が 月の明かりを頼りに 目を凝らすと
金色に輝く池や川は なんと!
芳しい香りを放っていた桃の花は なんと!
・・・てんぼおおおお~!!
ほらっ 着替えるから あ”~ そこ 歩くなっ!
あ”~~~ 踏んじまった!(lll゚Д゚)
うなるんじゃね~ ナニ 怒ってんだ!
怒りて~し 泣きてえのは こっちだっつの!
おまえさんな~ オムツ下げれるんだから・・・
せめて 拭けなくてもいいから
便器に座ってくれよ~ 頼む お願い・・・(;ω;)
尿取りパットが あんなとこに・・・
猟師は外の世界に舞い戻り、先に来た道に沿って、ところどころ「しるし」を
つけました。
なんとか再び来れることを期待してしるしを付けたのでした。
(冗談じゃね~ もうヤダ!)
自分の村に帰った猟師は、あの美しい平和な村が
忘れられませんでした。そこで友だちと酒を飲み
(呑んで 忘れよう・・・)
ながら、ついあの村のことをしゃべってしまった
(てんぼ~には参っちまった)
のです。するとその友だちが次々としゃべってし
(朝の打ち合わせ~)
まいました。こうして美しい里のうわさは、役人
(施設長~)
にまで知られてしまいました。
役人は「お前は夢のような里という所に行ったそう
だな。私達もそこに案内しろ!」と要求しました。
(あんたにゃ 無理だわ)
そこの太守は搜索のチームを遣わして、猟師のしるし
など手掛かりに美しい里を探したのですが、しるしを
つけたところは、どうしたことか全然見つからず、
(一番 端っこの部屋よ~)
結局、豊かで美しい里へのその道を探し出すことは
誰もできなかったのです。
その後いつしか、人々は猟師が見た美しい里を
「桃源郷」と言うようになりました。
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